天下のこと、わが力に為し難きことはただ天に任せておくべし。 その心を苦しむのは愚なり。
世のなかの人のありさま、わが心にかなはずとも、凡人なれば、さこそあらめ、と思ひて、わが子弟をはじめ、人の過悪を、なだめ、ゆるして、とがむべからず。
( 「養生訓」より )