世界の名言・癒しの言葉・ジョーク

芥川龍之介　　の名言・格言

　　小説家

幸福とは幸福を問題にしない時をいう。

古来いかに大勢の親はこういう言葉をくり返したであろう。
「私は結局失敗した。しかし、この子だけは成功させねばならぬ」

（　「侏儒の言葉」より　）

自由は山嶺の空気に似ている。
どちらも弱い者には耐えることは出来ない。

（　「侏儒の言葉」より　）

人生の競技場に踏みとどまりたいと思ふものは、創痍を恐れずに闘わなければならぬ。

（　「侏儒の言葉」より　）

人生は地獄よりも地獄的である。

（　「侏儒の言葉」より　）

人生はつくるものだ。
必然の姿などというものはない。

人生は落丁の多い書物に似ている。

どうせ生きているからには、苦しいのはあたり前だと思え。

（　「仙人」より　）

道徳の与える恩恵は時間と労力の節約である。
道徳の与える損害は完全なる良心の麻痺である。

最も賢い処世術は社会的因習を軽蔑しながら、しかも社会的因習と矛盾せぬ生活をすることである。

（　「侏儒の言葉」より　）

われわれを恋愛から救うのは
理性よりもむしろ多忙である。

人間は時として、満たされるか満たされないか、わからない欲望のために一生を捧げてしまう。その愚を笑う人は、畢竟、人生に対する路傍の人に過ぎない。

（　「芋粥」より。畢竟（ひっきょう）＝結局・つまるところ　）

人生を幸福にするためには、
日常の瑣事(さじ)を愛さなければならぬ。

（　「侏儒の言葉」より　）

道徳は便宜の異名である。「左側通行」と似たものである。